高見学区「早朝パトロール隊」


 

●早朝パトロール 14年目 

 髪切り事件後続いている早朝パトロールが先日満14年めとなりました。

 最近3年間は同じ顔ぶれの6人で千種公園出発で続けています。

 (大野 鐘三さん撮影 )


 

 

2020.06.03 早朝、

千種公園を出発する

早朝パトロール隊。

 

 

高見学区の

北の境界を

歩いて・・

 

住宅街を通り顔見知りの方々と

挨拶を交わす


 

生涯学習センターを経て・・

 

若水まで帰る

 




●早朝パトロール  3月12日で13年目に 

(2020.03.21 大野さん撮影)

”今日お彼岸は4月の陽気で千種公園は大賑わいです。

木々の芽はふくらみ早咲きの彼岸桜が満開で下植えのゆきやなぎが、負けじと咲きみだれています。春の日差しを受けて木々が輝いています。

早朝パトロールも3月12日で13年目になりました”

 

(大野さんから咲き初めた彼岸桜の写真の投稿を受けました。

平成20年3月11日の連続髪切り事件から始まった早朝パトロールです)

↓早朝パトロールのみなさん、2020年4月撮影↓


高見学区「早朝パトロール隊」11周年

  ~連続髪切り事件直後から開始   本年(H31)一月より女性隊員が参加~

 

 平成20年3月11日連続髪切り事件発生直後から始めた高見学区の「早朝パトロール」の活動が今年で11周年を迎えました。

   事件は朝7時20分と午後4時の2回同日に発生、1回目は千種公園で女子高生が、2回目は公園近くの住宅地で女子中学生で2件とも男に髪を切られた(添付のasahi.com 記事参照)

 事件翌日千種警察生活安全課の呼びかけで、公園近くの町内会長を中心に有志が集まり事件現場をパトロールしました。当初、事件から2日間位は再発防止のためパトロールをすると始めたことでしたが、やめるキッカケがなく現在まで続けています。

 今の隊員は大野鉦三(82)さん、佐野匡司(82)さん、内藤忍(73)さん、竹倉護(76)さん、今年から参加の体操グループマドンナさん、隊長の近藤一夫(82)の6名で月~金曜日の朝6時45分に千種公園の大きなくすの木を目印として集まり30分程度2ヶ所の事件現場を通り生涯学習センターを経て千種公園までを往復。揃いのベストと帽子を身に着け、赤い誘導棒を手に歩く。

 道中様々な話題を語り合って交流を深め、健康維持にも役立っている。朝練の学生、通勤途中の人々や犬の散歩中の人とも挨拶を交わすので顔見知りの人達も多い。

 毎年1月には千種警察署から感謝状を頂き隊員の励みとなっています。隊員は健康のつづく限りパトロール活動を続けたいと話しています。

                       平成31年3月11日 

                           早朝パトロール隊 隊長 近藤一夫

 

 <これまで、以下の方々が参加されました(敬称略、順序不同)
       広信男、岩井滋雄、故・太田太喜男、故・鈴木清訓、故・小山吉雄、故・武藤叶> 

早朝パトロール隊 現在(H31)6名

(前列左から)マドンナさん、近藤さん、竹倉さん (後列左から)大野さん、内藤さん、佐野さん


平成31年1月、千種警察署長から贈られた感謝状


早朝のパトロール風景

影の長さにご注目。朝日が昇った直後らしい。

  

パトロール途上

千種公園を出発、さくらが咲いている。昨年春の撮影か。



髪切り事件で住民パトロール  2008年04月06日 asahi.com から抜き書き)

 午前フ時、名古屋市千種区の住宅街の公園から、男たちは歩き始める。上着には反射材、手には交通整理用の赤い誘導棒を握る。3月11日に起きた連続髪切り事件を受け、住民が始めたパトロールだ。第1現場の公園を抜け、バス通りを東に進み、第2現場の住宅地へ。3キロを30分かけて歩く。

 

 最初の被害者は、通学途中の高校2年の女子だった。朝フ時20分ごろ、見知らぬ男に背後から押さえ込まれ、お下げ髪の左側の房をナイフで切り取られた。

 女子高生は声も出せずにしやがみ込んだ。走っていく男の横顔が見えた。黒い眼鏡にマスク、髪は長く茶色だった。

 同日午後4時ごろ、第2現場で、中2の女子がポニーテールの髪を背後から切り取られた。髪が茶で黒い服の男が走り去った。

 警官が調べると、それぞれの現場近くで20センチほどの髪の束が見つかった。両被害者のものだった。

 

  「髪切魔出没! 髪の長い女生徒を狙います」。県警は交番速報を通じて住民に注意喚起した。被害者の通う高校では、送り迎えの車が次々来るようになった。

 

 不安が広がる中、地元自治組織の会長、大野鐘三(71)が朝の巡回を呼びかけた。2ヵ所の現場の中間あたりで設計事務所を営む。協力してくれそうな人に声をかけた。事件翌日、5人が集まった。60代から80代の男ばかりだった。

 

 数日後、パトカーが消えた。聞き込みの警官も見えなくなった。それでも住民の巡回は続いた。

 

 定時パトロールでは異常がないか、路地や風景を注意深く見つめて歩く。住み慣れた街の風景が違って見えた。

 ・・・・・・

 公園近くのマンションに住む武藤叶(72)は人づてにパトロールの話を聞き、自分から公園にやってきた。元銀行マンで、定年後、地域にかかわるようになった。

 ・・・・・・

 現場の公園で毎朝、ラジオ体操している小山吉雄(79)は体操の後に散歩して喫茶店に行き、モーニングを食べて帰るのが習慣だった。巡回初日にその場で大野に参加するよう頼まれ、「どうせヒマだでええよ」と応じた。

 

 男たちにも、朝の巡回にどれほど効果があるのか分からない。回り始めて10日後には、公園の近<で徒歩の女性(86)がバイクの男に現金フ干円の入ったバッグを奪われる事件が起きた。巡回の防犯効果に限界を感じた人もいた。

 

 それでも巡回は続く。「住民を包む透明な柔らかい膜。それが地域のつきあい。パトロールはその膜を守る営みのーつなんです」と大野はいう。

 

 雨降りと土日は休み--。メンバーの間で何となく決まったルールだったが、ある雨の朝、大野は「誰かが1人で来ていたら気の毒だから」と公園に赴いた。

 

 そこには武藤がいた。いつもの装備で、傘をさして待っていた。

 「雨の日は休みだったんですね」「せっかくだで2人で回りましょうか」

 

 武藤のマンションは大野の自宅と同じ通りのはす向かいにある。顔は知っていたが、じっくり話したことはなかった。武骨でとっつきにくい印象の武藤だったが、雨の朝、歩きながらマンションの自治活動の悩みなど聞くうち、わかり合えるような気がした。

 

 人には言っていないが、大野は開始からずっと土日も雨の日も公園には1人出かけている。「もともとウォーキングをする習慣があったからなんですよ」。きまじめな顔で言った。(赤田康和)