令和元年度 千種区コミュニティ交流会 2020.02.06(木)13:30~14:30 千種区役所講堂
平成30年度 千種区コミュニティ交流会 千種区役所 講堂(2階)
平成31年2月6日
平成30年度千種区コミュニティ交流会「講演」
1 件 名 平成30年度 千種区コミュニティ交流会
2 日 時 平成31年3月2日(土) 13:00~15:00
3 場 所 千種区役所 講堂(2階)参加自由
4 内 容 講演会および意見交換(テーマ:町内会・自治会の現状)
5 講 師 三浦 哲司 氏 (名古屋市立大学大学院 人間文化研究科 准教授)
6 対 象 町内会・自治会役員、区政協力委員など
7 担 当 千種区区政部地域力推進室
講師のプロフィール 名古屋市立大学大学院人間文化研究科准教授 三浦哲司(みうら さとし)さん
北海道夕張市の生まれ。龍谷大学地域公共人材政策開発リサーチセンター博士研究員、同志社大学高等研究教育機構助手などを経て、2014年4月から名古屋市立大学大学院人間文化研究科にて准教授をつとめる。ほか、名古屋市次期総合計画有識者懇談会委員、岡崎市行政財政調査会委員、大府市総合計画審議会委員長をつとめるなど、社会貢献活動としてまちづくりの実務を行う。専門は地方自治論。
演 題 自治会を取り巻く現状と後継者の確保
①自治会の役割について再確認しましょう
●そもそも自治会とは?
”その名称のいかんを問わず、実際に各市町村内の一定地区を単位とし、その地区に所在する世帯を
構成員とし、公共行政の補完ないしは下請けをはじめとして、その地区内の共同事業を包括的に
行なう自治組織”(高木鉦作)
●自治会の特性は6つあります
・世帯単位での加入 ・原則としての強制加入 ・包括的な機能・活動
・行政の補完機能 ・排他的な地域独占 ・全国で普遍的に存在(例外あり)
●主な活動
・相互連絡(回覧板、会報) ・住環境整備(清掃、防災、防犯、交通安全)
・催し事の開催(盆踊り、敬老会) ・レクの活動(文化活動、スポーツ活動)
・その他活動(集会施設の管理、福祉、慶弔)
●1996年~2013年にかけて上記の自治会活動のいずれについても漸減の傾向が見られます(総務省調査)
●行政からのお願い事項 ・事業の委託 ・行政への協力依頼 ・各種事業の相談 ・各種委員の相談
●行政との関係の見直しを進める自治会も現れた
②自治会をめぐる状況変化を見て見ましょう
●社会の変化 ・人口減少の本格化 ・地域課題の多様化・複雑化
●担い手の変化 ・自営業者の減少 ・夫婦共稼ぎ世帯の増加
●行政の変化 ・予算の見直し ・職員数や体制の見直し
●自治会の課題に対する認識(朝日新聞 H27.9.28)
1)活動内容が分かりにくく、負担が大きい(525票)
2)会員の高齢化、役員のなり手不足(224票)
3)行政との関わり(114 票)
4)加入の促進、入退会の方法(64票)
5)会計のあり方(59票)
●このままだと、自治会活動は今後どうなるか
・第一段階 加入者の減少、自治会の高齢化
・第二段階 役員を担えない高齢世帯の増加
・第三段階 担い手不足で活動休止、解散
⇒ これまでの自治会活動がいずれ終焉!?
③これからの自治会活動をどうしていきましょうか
●地域の悩みを一気に解消する特効薬は存在しません
●地域毎に抱えている事情や悩みはさまざまです
●ある地域で成功した手法が、他でも通用するとは限りません
●自治会活動のふたつの方向性
<方向性1> 現在の人員で活動を続ける (必要とあらば)活動量を減らす
(例1)防犯パトロール:頻度が多いと役員の負担が大きくなる 一般住民にビブス(ゼッケン)を配布して日ごろの散歩での着用を依頼することでパトロールの効果をねらう
(例2)防災運動会:防災訓練と運動会を統合して、負担軽減を図る
<方向性2> 従来の活動量を維持する (必要に応じて)人材を増やす
(例3)対話機会の設定:地域活動について定期的に意見交換⇒防犯パトロール、盆踊り、餅つきなどに学生が新たに参加するようになった
(例4)運動会開催:地域の子どもを主なターゲットとする⇒親子が参加出来る運動会にして、親世代の参加促進⇒関係人口の増加につながる
●自治会活動のこれから
<第一段階> 自治会の現状を整理する
<第二段階> 上記二つの方向性のうち、いずれが自分たちに合っているかを協議・検討する
<第三段階> 他の自治会の取り組みを参考にしつつ、可能な範囲で運営の改善に取り組む
休憩の後、参加者からの意見・質問票が提出され、30分にわたり活発な質疑応答、意見開陳などが行われた。時間の関係上、本日お答え出来なかった事項については、後日、応答していただくこととなった。
事務連絡の後、15:00閉会した。